あひるの化粧品と戯れる日記

化粧品開発者が化粧品やそれに関する知識、情報などを発信していくブログです。たまに無関係なことも書きます。

【今さら聞けない!】シリコーンは悪者なのか?

スポンサーリンク

宜しければ、読者登録、お願いしますm(_ _)m

  当サイトの記事には、広告・プロモーションが含まれます

 
 
どうも、あひるです。
前回の記事で、シリコーンの基本的なことを、「【化粧品の基礎知識】シリコーンの特徴と役割」という書きました。
今回は、世間一般が持っている「シリコーンの印象」と「印象の正しさ」について、書いてみようと思います。
 
 

結論

  • シリコーンは、安全安心な成分
  • 肌にとって、害はない(塗ったから、肌が良くなるわけでもありません)
  • 毛髪のツヤ、サラサラ感を演出
  • 世に出回っている、シリコーンへのバッシングはだいたいウソ
 
 
 

シリコーンのおさらい

シリコーンは、シロキサン結合を持ち、それゆえ、安定性などが高い成分でした。
化粧品には、主に、感触改良成分と配合されています。
シリコーンに関する基礎知識は、「【化粧品の基礎知識】シリコーンの特徴と役割」という記事で書いています。

 

 

 

どうして、シリコーンは嫌われるのか?

化学的に安定、使用感を向上させてくれるシリコーン。
なぜ嫌われるのでしょうか?
順を追って説明します。
 
シリコーンシャンプーの普及
随分昔のお話ですが、シリコーンが配合されたシャンプーが一気に普及しました。
なぜでしょうか?
髪の仕上がりが格段に良くなったからです。
シリコーンの特性は、
  • 洗髪時の毛髪の絡まり抑制
  • 指通りの向上
などがあると、前回の記事に書きました。
それまで発売されていたシャンプーの比ではないくらい、使用感が良くなってしまったのです。
これだけなら、シリコーンが叩かれることはなかったでしょう・・・。
 
パーマ、カラーリングの弊害
シリコーンシャンプーの普及で、多かれ少なかれ、毛髪にシリコーンをまとわせた方が多数存在することになります。
シリコーンは、安全な成分です。
髪にまとわせても、何ら問題ないですが、ある職業の方が困ることになります。
美容師さんです。
毛髪にまとわりついているシリコーンが邪魔で、パーマやカラーリングの仕上がりが思うようにいかなくなってしまったのです。
もちろん、全員が全員、そういうわけじゃないですが。
シリコーンが残っていると、パーマがかかりにくい、カラーリングの邪魔になってしまうのです。
 
中小の化粧品メーカーの画策
シリコーンによる、カラーリング、パーマの弊害に、いち早く目をつけたのが、中小の化粧品メーカーです。
市場に溢れかえっているシャンプーの大半は、大手メーカーによって製造された、シリコーンシャンプーです。
これを逆手に取り、
シリコーン=悪者!
とするバッシングの始め、ノンシリコーンシャンプーの製造に着手したのです。
バッシングの内容も様々。
  • シリコーンは化学合成品だから、良くない!
  • シリコーンシャンプーは、ハゲる!
それはそれは、色々ですね・・・。
世間一般の人は、こういうお話に免疫がありません。
そう聞かされると、だいたいが信じてしまいますよね?
そんなこんなで、シリコーンは完全に悪者になってしまったのです。
それが今現在も続いており、ノンシリコーンシャンプーのみならず、シリコーンフリー化粧品として、スキンケアにも浸透しているのです。
ちなみに、ノンシリコーンの先駆けの化粧品を開発した会社さんは、先日潰れてしまいました・・・。
 
 
 

シリコーンは本当に悪者なのか?

シリコーンは、安全安心です

さて、シリコーンは、本当に悪者なのでしょうか?
本当に、危険なのでしょうか?
世間一般で認識されている、シリコーンは危険だ!
とする理由は、全てウソです。
 
シリコーンは髪に悪い?
そんなわけありません。
毛髪同士の摩擦軽減、指通りの向上、ダメージ毛の改善。
良いことばかりではないでしょうか?
確かに、シリコーンの中には、毛髪に吸着し、パーマやカラーリングを阻害することはあります。
これはシリコーンの種類によって、異なりますので、一概にシリコーンの全てが、阻害するとは限りません。
難しいところですね。
そもそも、カラーやパーマの方が、髪にダメージ与えてるんですけどね・・・。
不思議なお話です(笑)
 
シリコーンは、人に害がある?
あるわけないです。
医薬品にまで使用される成分です。
それが危険、害のある成分なんてことはありません。
もちろん、大量に飲めば知りません(笑)
 
シリコーンは毛穴に詰まる?
なんで、シリコーンだけ毛穴に詰まるんでしょうか?
シリコーンに似た性質、構造を持つ成分は、毛穴に詰まる、などと叩かれることはありません。
なぜでしょうか?
つまり、そういうことなのです。
 
シリコーンが、人に対して、皮膚に対して、毛髪に対して、本当に害のある成分であるならば、国が規制してないとおかしいのではないでしょうか?
メーカー側が使用し続けているのは、おかしくないでしょうか?
シリコーンは、安全、安心の成分です。
決して、悪者なんかではないのです。
 
 
 
 

シリコーンが嫌い!、それ本当ですか?

シリコーンが嫌い?

化粧品業界に身を置いている私。
仕事柄、成分にこだわりを持つ人と出会うことも少なくありません。
中には、こんな人がいました。
私、シリコン嫌いなんですね。お肌によくないじゃないですか。
なんて言う人がいました。
もろもろ間違っているけど、指摘はしませんよ(笑)
でもその人は、某メイク品を使用していたんです。
おわかりですよね?
シリコーンが主成分の化粧品です。
「ん?シリコーンが嫌いじゃなかったのかな?」と思うあひる。
決して、口にはしませんでしたが・・・。
 
成分に興味、感心、こだわりを持つことはとても良いことです。
成分を知れば、お肌への良し悪しがわかってしまうんですから。
ですが、きちんと知りもせず、批判するのは、よくありませんね。
 
某有名雑誌とかでも、シリコンはできるだけ避けよう!
なんて書いてますが、そもそも、「シリコーン」です。
そして、年間ベストコスメ!として取り上げられるコスメの大半は、シリコーン配合コスメです。
面白い雑誌ですね(笑)
 
 
 

最後に

シリコーンの風評被害?について、書いてみました。
「知っていた」、「何を今更」、「知らなかった」
意見は様々でしょう。
ですが、本当のことを書いてますので、ご安心を。
私がシリコーンを擁護しても、得にはなりませんからね。
皆様も変な謳い文句に踊らされることがないようにしてくださいね。
 
シリコーン情勢が変化したので、新たに「【EUで規制】化粧品配合の環状シリコーンはどうなる?」という記事を書きました。

シリコーンが本当に悪ければ、配合コスメは販売されていないはず・・・。

シリコーン配合コスメは、まだまだたくさんあります。トリートメント系には、まだまだ配合されています。

トリートメントに関しては、色々と記事にしています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
 
 
 
 
ホームへ戻る