どうも、あひるです。
しばらく更新がとまっておりました。色々と多忙でして・・・。毎日が結構大変です。なるべく、決まったスパンで記事更新していきたいところです。
さて今回は、SNS上で大きな話題を呼んだ?「カルテ ヒルドイド」。
知っている方も多い商品かと思います。
「カルテ ヒルドイド」が、販売名称変更に至った経緯や、ヘパリン類似物質、商品の使用感や成分について、解説していきたいと思います。
- カルテ ヒルドイドとは?
- ヘパリン類似物質とは?
- カルテ ヒロドイドが名称変更になった理由
- カルテHD モイスチュアローション 使用感と成分分析
- カルテHD モイスチュアエマルジョン 使用感と成分分析
- カルテHD モイスチュアインストール 使用感と成分分析
- どんな人にオススメ?
- 最後に
- ヘパリン類似物質を含有した医薬部外品
- 医薬品のヒルドイドと混同しないよう注意が必要
- 保湿力は総じて高め
カルテ ヒルドイドとは?
カルテ ヒルドイドとは、化粧品会社「コーセー」と、医薬品メーカー「マルホ」が共同で作った、コーセーマルホファーマによるコスメブランドです。
コーセーはご存知ですよね?様々なコスメブランドを展開する大手化粧品メーカーの一角ですね。
マルホは、知らない人も多いかもですね。医薬品を製造販売する製薬メーカーです。大衆薬というよりは、お医者さんが処方してくれるお薬を作っているイメージかなと思います。知らず識らずのうちに、マルホのお薬のお世話になっている方もいることでしょう。
マルホは、「ヒルドイド」という医薬品を製造販売しています。ヘパリン類似成分を有効成分にした商品です。
カルテ ヒルドイドでは、マルホが、コーセーの製造する医薬部外品にヘパリン類似物質を供給することになったそうです。
ちなみに、マルホ側は、ヘパリン類似物質を提供しているが、カルテ ヒルドイドのヘパリン類似物質の含有量などは知らないそうです・・・。
ヘパリン類似物質とは?
「ヘパリン類似物質」、なかなかに聞き慣れない成分、言葉ではないでしょうか。
ヘパリン類似物質は、乾燥肌治療成分として、50年以上使用されてきた成分です。肝臓で生成される糖類の一種で、ヘパリンと同じ性質の人工物です。
ヘパリン類似物質の働きは、「保湿」、「抗炎症」、「血行促進」があります。
肌の内側から新陳代謝を促すため、一時的な保湿とは異なり、乾燥荒れ肌の根本的な解決に繋がる成分として医薬品として、使用されています。
ちなみに、医薬品におけるヘパリン類似物質の配合は、0.3%です。これは決まっており、ヘパリン類似物質を含む医薬品は、全てこの濃度になります。
では、カルテ ヒルドイドでの配合量はいくらでしょうか?
わかりません。コーセーマルホファーマの方しか、わからないでしょうね。もしくは、独自で分析をかけるかですね。医薬部外品ですので、医薬品と同等の濃度とは考えにくいので、0.3%よりは低いものと推察します。
カルテ ヒロドイドが名称変更になった理由
カルテ ヒルドイドは、コーセーマルホファーマが提供する「医薬部外品」です。
一方、ヒルドイドは、マルホが提供する「医薬品」です。
さて、名前が似ていますね。ちなみに、デザインも似ています。ヒルドイドも、カルテ ヒルドイドも、ドラッグストアなどで販売されていますので、よく知らない人が見た場合、紛らわしいことこの上ないですよね?
つまり、そういうことです。
医薬品である「ヒルドイド」と誤認する可能性があるということで、東京都から指摘を受け、名称を変更することになったというわけです。
変更後の名称は、「カルテHD」です。
カルテHD モイスチュアローション 使用感と成分分析
出典:https://carte-beauty.com/site/g/gPHLA/
カルテHD モイスチュアローションの使用感
やや白濁した、ややとろみのある化粧水です。匂いは特に感じられません。
若干のとろみがありますが、塗り伸ばしなどに問題はなく、スルスル塗り拡げられます。
化粧水の中でも、保湿力は高い方かと思います。塗り終わると、ペタッと感が感じられます。いつまでもペタペタしているわけではありませんが、塗った感じが残る使用感かなと思います。悪い言い方をすれば、浸透感、肌なじみがイマイチという感じはします。
カルテHD モイスチュアローションの成分分析
【有効成分】ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム
【その他の成分】精製水、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、ジプロピレングリコール、L-セリン、L-テアニン、N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、イソステアリン酸、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、エデト酸二ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、グリセリル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)カルバメート・メタクリル酸ステアリル共重合体、グリセリルグルコシド液、スクワラン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、フィトステロール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、水酸化ナトリウム、炭酸ジアルキル(14,15)、フェノキシエタノール、メチルパラベン
有効成分は、先程説明した、ヘパリン類似物質です。それに加えて、抗炎症成分であるグリチルリチン酸ジカリウムが配合されています。
1,3-ブチレングリコールは、化粧品の表示名称だと、BGです。多価アルコールで保湿成分です。
濃グリセリン、ジプロピレングリコール(DPG)も、多価アルコールで保湿成分です。
カルテHDは、医薬部外品なので、多いもの順に並べる必要は全くありません。ですが、使用感などから、ジプロピレングリコールまでが1%を超える成分かなと推察します。
L-セリン、L-テアニン、N-アセチル-L-ヒドロキシプロリンは、アミノ酸の一種です。
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、カルボキシビニルポリマーは、水溶性高分子です。ポリマーと呼ばれる成分で、ローションのとろみ付与に関与しています。
グリセリル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)カルバメート・メタクリル酸ステアリル共重合体は、セラミド類似体。肌への親和性がよく、肌なじみが良い成分です。乾燥肌の方には、嬉しい成分かと思います。
乾燥肌、敏感肌の方向け用に開発された商品ですので、余計な植物エキスなどは配合されていませんね。
カルテHD モイスチュアローションのフリー項目
- エタノール
- シリコーン
- 鉱物油
- 香料、着色料
カルテHD モイスチュアローションの評価
- アットコスメ:4.6/7.0 55件
- LIPS:4.4/5.0 49件
※上記評価は、2020年11月のものです。
- とてももちもちして潤う
- すごく保湿してくれる
- 保湿力があるのに、ベタつきなどは感じられない
- 朝使うと、テカリに繋がりそうなう
カルテHD モイスチュアエマルジョン 使用感と成分分析
出典:https://carte-beauty.com/site/g/gPHEA/
カルテHD モイスチュアエマルジョンの使用感
乳白色状の乳液、粘度は緩めなので、化粧水同様、塗り伸ばしが容易ですね。
保湿力も化粧水以上にあります。
化粧水+乳液で十分に保湿することが可能ですので、わざわざクリームがなくとも良いかもしれません。クリームがないとダメだ!って方は、お買い求めても良いかと思います。
カルテHD モイスチュアエマルジョンの成分分析
【有効成分】ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム
【その他の成分】精製水、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、2-エチルヘキサン酸セチル、流動パラフィン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、ワセリン、L-セリン、L-テアニン、N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン、dl-α-トコフェロール、天然ビタミンE、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、イソステアリン酸、エデト酸二ナトリウム、オレイン酸フィトステリル、グリセリル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)カルバメート・メタクリル酸ステアリル共重合体、グリセリルグルコシド液、ジグリセリン、スクワラン、ステアリン酸、セトステアリルアルコール、トリエタノールアミン、フィトステロール、ベヘニルアルコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、メチルポリシロキサン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、親油型モノステアリン酸グリセリル、フェノキシエタノール、メチルパラベン
化粧水同様、有効成分は、ヘパリン類似物質と、グリチルリチン酸ジカリウムです。
その他の成分として、
1,3-ブチレングリコール、濃グリセリンは、多価アルコールの保湿成分。
2-エチルヘキサン酸セチルは、エステルオイルです。伸びがよく、オイル感の少ない成分です。様々な化粧品に使用されている成分ですね。化粧品の表示名称ですと、エチルヘキサン酸セチルとなります。
流動パラフィンは、ミネラルオイル。ワセリンと同様、鉱物油に分類されます。鉱物油を毛嫌いされる方も多いですが、実際肌に対する害はなく、今では様々な化粧品に用いられています。昔のミネラルオイルなどと異なり、精製度合いが格段によく、不純物をほとんど含まないため、肌に対して害はないものとなっています。
皮膚科などで出される塗り薬も、大抵ワセリンです。肌に対して影響がなく、保湿、皮膚からの水分蒸散を防ぐ、便利な成分です。
トリ2-エチルヘキサン酸グリセリルは、エステルオイル。ベタつきがなく、さっぱりした液状オイル成分になります。
ワセリンまでが、1%を超える成分かと思います。部外品ですので、他に1%を超える成分が隠れているかもしれませんが。
N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)は、室温ペースト状のエステルオイルです。細胞間脂質に似た構造を持っており、肌なじみが良い成分でもあります。
オレイン酸フィトステリルは、オレイン酸とフィトステロールのエステル成分で、室温ペースト状のオイル成分です。しっとりした感触を付与でき、細胞間脂質に似た構造を持っていることから、肌なじみが良い成分でもあります。
セラミド類似成分がいくつか配合されており、乾燥肌対策がなされています。ヘパリン類似物質だけではないってことですね。
カルテHD モイスチュアエマルジョンのフリー項目
- エタノール
- シリコーン
- 香料、着色料
カルテHD モイスチュアエマルジョンの評価
- アットコスメ:4.9/7.0 37件
- LIPS:3.1/5.0 38件
※上記評価は、2020年11月のものです。
- こっくりしたテクスチャーなのに、ベタつかない
- コスパがよく、肌表面だけでなく、馴染む感じがとても心地よい
- ローションと一緒に使用すると、乾燥がだいぶマシになる
- 特に見当たらない
カルテHD モイスチュアインストール 使用感と成分分析
出典:https://carte-beauty.com/site/g/gPHGA/
カルテHD モイスチュアインストールの使用感
若干透明感のある乳白色のジェル状コスメ。ローションの使用感をジェルっぽくしたような、そんな使用感です。匂いは特にありません。
保湿力、しっとり感はあるのですが、やや肌の上に残る感じ。浸透性、肌馴染みが若干悪いような気もします。
カルテHD モイスチュアインストールの成分分析
【有効成分】ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム
【その他の成分】精製水、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、メチルポリシロキサン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、ジグリセリン、ワセリン、セトステアリルアルコール、流動パラフィン、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(1)、L-セリン、L-テアニン、N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン、dl-α-トコフェロール、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、天然ビタミンE、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、イソステアリン酸、エデト酸二ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、グリセリル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)カルバメート・メタクリル酸ステアリル共重合体、グリセリルグルコシド液、グリセリン脂肪酸エステル、スクワラン、フィトステロール、ベヘニルアルコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノパルミチン酸ソルビタン、水酸化ナトリウム、フェノキシエタノール、メチルパラベン
有効成分は、前の2商品と全く同じとなります。
主成分も似たり寄ったりですね。
1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、ジグリセリンは、多価アルコールで保湿成分。
メチルポリシロキサンは、シリコーン成分の一種です。感触改良成分であり、よく使用されていますね。昨今嫌われ度にますます拍車がかかっておりますが・・・。特にEUでは、嫌われまくっており、その流れは、日本にも浸透してきつつあります。
セトステアリルアルコールは、高級アルコールの一種で、乳化安定向上、粘度調整に一役買います。
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコールは、ノニオン性界面活性剤。乳化剤の一種ですね。
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(1)は、室温ペースト状のエステルオイルです。保湿能、包水性があり、リップやヘアケア系にも使用されている成分です。
他の商品同様、セラミド類似成分を配合し、乾燥肌に優しい、嬉しい感じになっています。
カルテHD モイスチュアインストールのフリー項目
- エタノール
- 香料、着色料
カルテHD モイスチュアインストールの評価
- アットコスメ:5.4/7.0 81件
- LIPS:3.2/5.0 25件
※上記評価は、2020年11月のものです。
- すごくしっとりする
- ベタベタしないのに、保湿力たっぷり
- 乾燥を感じなくなった
- 医薬品のヒルドイドと間違えて、同じと思って、購入してしまった
どんな人にオススメ?
- ヘパリン類似物質含有コスメを試してみたい方
- 乾燥肌にお悩みの方
最後に
ヘパリン類似物質含有コスメ「カルテ ヒルドイド」について、解説してみました。どの商品も保湿力は高めです。個人的には、エマルジョンが一番使用感などなど良かったと思います。
口コミの中に、医薬品であるヒルドイドと混同されておられる方がおり、やはり紛らわしいのは間違いないなと思っています。都が指摘するのも当然のことでしょう。
ややこしいですが、本当に困っているなら、医薬品のヒルドイドを使用するべきですし、医者に相談するほうが無難です。医者に相談するほどでもないんだよなーって方が、「カルテHD」を使用すれば良いと思います。
ヘパリン類似物質は、副作用が極めて少ない成分ですので、医薬品だから怖いっていうのは、ちょっと違う気もします。怖いとする口コミ、散見されました・・・。処方された医薬品で荒れたって場合だと、ヘパリン類似物質より、他に配合されてある成分を疑う方が良いですね。それほど、安全な成分でもあります。
カルテHDは、ヘパリン類似物質を含んでいますが、その含有量は不明であり、医薬品ほど作用が見込めるとは到底思えません。
ですので、ちょっと乾燥が気になるとか、ちょっと試したみたい、なんて方にオススメかと思います。
間違っても、医薬品のヒルドイドが使いたくないから、部外品のカルテHDを使おう!なんて思わないでくださいね。大きな間違いの元ですし、部外品は医薬品と比べ、作用が緩和ですから、治るものも治らなくなります。ここは十分注意してくださいね。
他にも乾燥肌ケアコスメについて、いくつか書いていますので、化粧品選びの参考になれば幸いです。
また、個人的なランキングページも作成しています。良ければ御覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。