あひるの化粧品と戯れる日記

化粧品開発者が化粧品やそれに関する知識、情報などを発信していくブログです。たまに無関係なことも書きます。

【手作り石鹸の魅力と危険性】あなたの肌に合った石鹸を安全に作るために知っておくべきこと

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どうも、あひるです。

最近、NHKで手作り石鹸の放送されていましたが、炎上していましたね。

農家さんが、廃棄する野菜を用いて、石鹸を作り、販売されていたことが様々な方の目に触れ、薬機法違反では?などなどでトレンドになるほどでした。

手作り石鹸、自分で作れるって楽しめるとなると、耳障りの良い言葉ですね。

自分の肌に合った成分を選んで、オリジナルの石鹸を楽しむことができる手作り石鹸ですが、その一方でいくつかの危険性や注意点も存在します。この記事では、手作り石鹸の魅力や製造時の危険性、製造許可について詳しく解説します。

 

今回のポイント!
  • 手作り石鹸には注意すべき点や危険がある
  • 自分好みにカスタマイズできるのはメリット
  • 他者への販売などはかなり慎重に!フリマサイトも要注意!!

 

 

 

 

手作り石鹸のメリットとは?

手作り石鹸のメリット、デメリット

 

自分の肌に合った成分を選べる

手作り石鹸の最大の魅力は、自分の肌質や好みに合わせた成分を自由に選べることです。市販の石鹸には多くの添加物や香料が含まれていることが多く、自分の肌に合わないことがあります。しかし、手作り石鹸では、オリーブオイルやココナッツオイル、シアバターなど、自然由来の成分を選んで、自分好みに使うことができます。

 

香りやデザインを楽しめる

手作り石鹸では、好きな香りや色を自由に調整できます。エッセンシャルオイル、精油を使うことで、リラックス効果やリフレッシュ効果のある香りを楽しむことができ、見た目も自分好みにデザインできます。ギフトとしても喜ばれるアイテムになるでしょう。

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環境に配慮した選択肢

手作り石鹸は、環境に優しい選択肢でもあります。プラスチック包装を減らし、再利用可能な容器を使用することで、持続可能なライフスタイルに寄与できます。また、化学成分を避けることで、環境への負荷を減らすことができます。

 

 

 

手作り石鹸のデメリットと危険性

化学反応による危険性

手作り石鹸を作る際には、苛性ソーダ(化粧品表示名称ですと、水酸化Na)を使用することが一般的です。この手法を鹸化と言います。この苛性ソーダは強いアルカリ性であり、取り扱いを誤ると皮膚や目に対して危険を及ぼす可能性があります。怖い話をすれば、皮膚が溶けますね・・・。必ず手袋や保護眼鏡を着用し、換気の良い場所で作業を行いましょう。

また、石鹸の作り方ですが、植物油と苛性ソーダが必要です。

簡単に言うと、植物油に、苛性ソーダを入れて混ぜて出来上がり!って感じなのですが、これがそもそもの落とし穴・・・

植物油に苛性ソーダを入れると、鹸化が起きます。植物油と苛性ソーダが反応し、石鹸(脂肪酸塩)が生まれてきます。この石鹸、出来立ては割とドロっとしており、混ぜるのに結構手間がかかります。この「混ぜ」の工程をサボると、反応が進んでいる石鹸部分と、そうでない石鹸部分ができ、石鹸の性能に差が生まれます。つまり、品質に差が現れることになるのです。

また、植物油と苛性ソーダが、1:1の比率で、反応を起こすわけではありません。植物油によって、必要な苛性ソーダの量が決まっており、苛性ソーダの量が少なければ、石鹸が上手くできず、逆に多いと、石鹸はできますが、反応しきれなかった苛性ソーダが石鹸中に存在することになり、下手をすると、苛性ソーダを肌に乗せて顔や身体を洗ってしまう・・・なんてことになりかねない状況になります。これがめちゃくちゃ危険です。

私自身、化粧品メーカーの研究者として働かせてもらっている身としては、もし手作り石鹸を作りたいのであれば、きちんとわかっている方が、そばで手取り足取り、指導をするのが良いと考えています。ネット上には、作り方が乗っていたりしますが、思わぬトラブルに見舞われる可能性がありますので。肌がボロボロになってからでは遅いので、市販されている石鹸を購入する方が無難ではなるな〜という思いです。

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成分に対するアレルギー反応

手作り石鹸では、自然由来の成分を使用することができますが、これがすべての人に合うわけではありません。特定のオイルや精油にアレルギー反応を示す場合がありますので、初めて使用する成分はパッチテストを行うことをお勧めします。

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カビや腐敗のリスク

手作り石鹸には防腐剤を含まないものが多く、水分量が多いとカビが生える可能性があります。手作りをされるくらいですから、防腐剤を配合しようって方、まずいらっしゃらないと思います。そうなると、カビ発生の懸念がありますし、ハーブやフルーツをそのまま混ぜ込むと、腐敗の原因になるため、乾燥させたものを使用することが推奨されます。ハーブやフルーツ自体に、水分が含まれていますから、カビ発生の原因になるわけです。

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セルフ製造の法的な注意点

手作り石鹸を販売する場合、製造許可が必要です。法律によっては、特定の条件を満たさないと商業的に販売できない場合があります。自宅での製造には限度があり、販売を考えている場合は、事前に必要な手続きを確認しておくことが重要です。

NHKで放送された内容は、

製造許可を取っていたのか?

アレルギーなどに対して、問題はないのか?

この辺りが欠落していたため、炎上騒ぎになってしまったのです。

ただ、化粧品(人に使うもの)ではなく、雑貨(物など)に使用する場合、製造許可などの心配は不要です。

この辺り混同すると、してしまう方、多いかもしれません。もう少し掘り下げて行きたいと思います。

 

 

 

手作り石鹸の製造許可について

製造許可が必要な理由

手作り石鹸を製造・販売する場合、製造許可が必要です。この許可は、消費者の安全を守るために設けられています。無許可で販売を行った場合、法律に抵触する可能性があり、厳しい罰則が科されることもあります。

ちなみに、化粧品の小分け売りも、製造許可がないとできません。捕まります。近年、メルカリなどで、小遣い稼ぎされる方が増えました。化粧品を安く仕入れて、小分けして売ろうなどと考えていると、逮捕に繋がりますので、ご注意を。

 

手続きの流れ

製造許可を取得するためには、まず自分が住んでいる地域の保健所に相談することが重要です。製造方法や原材料、衛生管理の状態などを確認されるため、必要な書類を準備し、説明を受ける必要があります。

 

安全性を確保するためのポイント

許可を取得する際には、製造工程や保管方法、清掃管理など、衛生面に関する基準を満たす必要があります。これにより、自分自身だけでなく、消費者の安全を確保することができます。

ここまで考えて、石鹸作りをやろうって方は、まぁいないでしょう。やるメリットより、デメリットの方が大きい気がします。それでも作りたい!って方は、挑戦されても良いかもしれませんね。

 

 

最後に

手作り石鹸は、自分の好みに合わせた成分を選び、香りやデザインを楽しむことができる魅力的なアイテムです。しかし、化学反応による危険性やアレルギー反応、製造許可に関する注意点もあります。安全に楽しむためには、事前に知識を深め、適切な手続きを行うことが重要です。

手作りされたい方は、是非是非、法を侵さず、安心安全に挑戦してみてください。

 

石鹸に関して、色々記事にしていますので、良ければ参考程度に。もしかしたら、お気に入りの石鹸が見つかるかもしれません。

 

化粧品の雑学チックなことも書いていますので、よろしければ参考にしてみてください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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