あひるの化粧品と戯れる日記

化粧品開発者が化粧品やそれに関する知識、情報などを発信していくブログです。たまに無関係なことも書きます。

【化粧品の基礎知識】炭化水素油(鉱物油)の特徴と役割

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どうも、あひるです。
やってまいりました、化粧品の基礎知識シリーズ。
今回は、炭化水素油について、お話しようと思います。
 
 

炭化水素油とは?

炭化水素油とは?

炭化水素油って聞いたことありますか?
文字通り、炭素(C)と水素(H)からできているオイルのことです。
炭素と水素から成る成分ですが、その成分がどこから得られるかで、分類分けすることができます。
 
石油由来
石油から精製し、得られる成分です。
Ex)ミネラルオイル、ワセリン
 
合成由来
石油から得られた粗原料を化学合成し、得られた成分。
Ex)ポリブテン、水添ポリイソブテン
 
動物由来
動物から得られる成分、もしくは、それに水素添加したもの。
Ex)スクワレン、スクワラン
 
植物由来
植物から得られる成分。
Ex)スクワラン
 
 
 

よく使用される炭化水素油

ミネラルオイル
液体の石油系炭化水素油です。
単一成分と思われるかもしれませんが、混合炭化水素油です。
炭素数15〜30の炭化水素油の混合成分なのです。
そのため、同じミネラルオイルでも、炭素数の少ないミネラルオイル、炭素数の多いミネラルオイルがあり、使用感も変わってきます。
シリコーンのジメチコン同様、表示名称からだけでは、どんな種類のミネラルオイルが使用されているかはわかりません。
 
ワセリン
半固形(ペースト状)の石油系炭化水素です。
ミネラルオイル同様、炭素数24〜34の炭化水素油で構成されています。
ペースト状なので、使用感はベタつきを伴う部分もあります。
 
水添ポリイソブテン

水添ポリイソブテン

液体の炭化水素油。
ワセリン、ミネラルオイル同様、軽いものから、重い使用感まで様々あります。
ワセリン、ミネラルオイルもそうですが、光や熱に対して安定です。
つまり、低刺激成分ということです。
でもまぁ、石油由来だから、嫌われてますよね・・・。
 
スクワラン

スクワラン

皮脂成分の一つである、スクワレン。
スクワレンは二重結合を6つ持ち、安定性にやや欠ける成分です。
それを改善したのが、スクワラン。
二重結合に水素を付加し、二重結合をゼロにした炭化水素油です。
ミネラルオイルやワセリン同様、鉱物油に分類されるかと思いますが、スクワランは別です。
石油由来ではないからでしょう。
ミネラルオイルやワセリンは嫌われても、スクワランだけは嫌われることなく、むしろ、好まれる傾向にあるのは、そのためです。
スクワランは、動物由来(サメなど)と植物由来(サトウキビなど)があります。
どちらも構造は同じです。
使用感などの違いもありません。
そのため、表示名称は、どちらもスクワラン。
見分けるすべは、メーカーに問い合わせるしかありません。
 
 
 

炭化水素油の配合目的

炭化水素油は、
  • 乳化がしやすい
  • 皮膚に油膜感を与え、水分蒸散を防ぐ
  • 化学的に不活性で、安定性安全性の高い成分
良いことばかりですね(笑)
オイル成分ですから、主目的は水分蒸散を防ぐ、エモリエント作用がメインです。
 
 
 

鉱物油はなぜ嫌われる?

鉱物油はなぜ嫌われる?

うーん、なんででしょうか?
まぁ、天然、オーガニックの人気の影響だと思います。
鉱物油、ミネラルオイルやワセリンは、石油由来です。
天然、オーガニックが好きな方にとって、石油はダブー。
避けたくて仕方のない成分なのでしょう。
石油も天然なんですけどね・・・。
化粧品業界独特の認識なんですかね?
正直、よくわからないです。
鉱物油=肌に悪い!
と思われる方も知るかもしれませんが、それは間違いです。
使い方を間違えなければ、肌にとって何ら問題ない成分です。
アトピーの方や、肌が荒れて皮膚科を受診されたことがある方は、ご経験があるかもしれませんが、皮膚科で処方される塗り薬は、ワセリンです。
ワセリンは、皮膚の水分蒸散を防ぐのに最適であり、変な浸透作用がないので、バリア機能が乱れている方にはもってこいなのです。
安定性、安全性が高い分、お肌の弱い方には、刺激になりにくく、重宝されています。
ただし、鉱物油を塗ったからといって、美容効果などはありません。
植物油と違って、人の皮脂成分である脂肪酸が含まれているわけでも、浸透するような作用もありませんから。
 
 
 

敏感肌用コスメ

資生堂の「IHADA」というブランドをご存知ですか?
敏感肌の方に向けて作られたスキンケアブランドです。
植物系成分を一切配合していないので、お肌の弱い方にも安心です。
安定性、安全性の高いワセリンなどで処方(中身)が作られています。
肌が荒れて困っている、でもスキンケアはしたいって方には良い化粧品です。
一度試されてはどうでしょうか?
 
 
 

最後に

いかがでしょうか。
鉱物油は、決してお肌に悪いわけではありません。
むしろ、お肌が弱い方には、植物油よりも、鉱物油が含まれている方が、低刺激で良いと思います。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
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