どうも、あひるです。
先日、「【アテニア】ドレスリフト 使用感と成分分析」について書かせてもらいました。
その中で、アテニアは、「一流ブランドの品質を1/3価格で提供することに挑戦し続けます。」
をブランドコンセプトにしているとも書かせてもらいました。
皆様の中には、高い化粧品=良い化粧品
というイメージがある方もいるかもしれませんね。
化粧品の中には、本当に高品質で、高い商品もあります。
しかしながら、全ての化粧品がそうとは限らないんです。
今回は、その辺りを、実例を交えながら、説明していこうと思います。
今回のポイント!
- 高い化粧品が良い、必ずしもそうではない
- 成分数が多い=必ずしも良い化粧品ではない
- クリームと言っても、油っぽいクリーム、水っぽいクリームがある
ニベアクリーム
皆さん、ニベアクリームをご存知でしょうか。
こんなことを聞くのは、失礼ですかね。
わざわざ言う必要もないくらい、有名ですよね。
全成分を見てみましょう。
ニベアの全成分
水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料
シンプルですよね。
これくらいシンプルなのも、個人的には好きですね。
一般市場に販売されている商品の中では、成分の数が少ない方だと思います。
少ないからと言って、良いとか悪いとかなどという意味ではありません。
化粧品の良し悪しは、成分の質と使用感です。あと、おまけで外観です(笑)
クリームの種類(O/W型、W/O型)
一言でクリームと言っても、乳化状態によって、大きく2種類に分けることができます。
- O/W型クリーム(下の左の図)
- W/O型クリーム(下の右の図)
乳化については、「【化粧品の基礎知識】界面活性剤の特徴と役割」という記事で詳しく書いています。
話が少しややこしいかもしれません。
下の図を見てみましょう。
簡単に、図解したものになります。
左がO/W型、右がW/O型です。
OとはOil、WとはWaterのことです。
O/Wとは、Oil in Water、つまり、水分の中に油分が溶けている状態のことです。
W/Oとは、Water in Oil、油分の中に水分が溶けている状態のことです。
一見、似ているように思うかもしれませんが、それぞれ特徴があります。
O/W型、W/O型の特徴
それぞれ特徴がありますので、見ていきましょう。
O/W型
- 比較的さっぱりとした使用感(外側が水分のため)
- 世に出ているクリームの大半は、このタイプ
W/O型
- 比較的こってりとした使用感(外側が油分のため)
- 日焼け止め(ウォータープルーフ)に多いかたち
油は、水だけでは落ちにくいですよね?
そこを利用したのが、W/O型です。
外側が油分なので、水を弾いてくれるのです。
つまり、水では落ちにくい。
水場で使用する日焼け止めに最適な状態なのです。
ウォータープルーフの日焼け止めには、このタイプが多く、このタイプの日焼け止めがベタベタするのは、W/O型だからなのです。
では、クリームの種類を理解していただいたところで、ニベアクリームのお話に戻りましょう。
ニベアクリームは、W/O型のクリームです。
触ったことのある方は、使用感が油っぽく、こってりしてるなと思われたと思います。
これはこれで、皮膚に油で蓋をし、保湿(皮膚の内側の水分が逃げていかないように)してくれるので、潤いを保つには良い商品です。
ただ、使用感がオイリーなので、好まない人もおられるでしょう。
ドゥ・ラ・メールのクリーム
ドゥ・ラ・メールというブランドをご存知でしょうか。
確か、百貨店などにも店舗を出されていたと思うので、知ってる方は多いかもしれません。
高級化粧品に位置づけされているブランドです。
商品も結構お高いです・・・。
なぜ、この商品をピックアップしたのかというと・・・
ニベアクリームと全成分がそっくりだからです!!
ドゥ・ラ・メールの全成分
水、ミネラルオイル、褐藻エキス、ワセリン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、ライム果汁、パラフィン、エタノール、硫酸Mg、オレイン酸デシル、ジステアリン酸Al、オクチルドデカノール、香料、クエン酸、ステアリン酸Mg、パンテノール、安息香酸Na、水添野菜油、シアノコバラミン、カロチン
もう一度、ニベアクリームの全成分を載せます。
ニベアの全成分
水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料
同じ成分名を紫色にさせてもらいました。
紫色ばっかりですね・・・。
他社製品で、ここまで同じになるのは、極めて珍しいです。
なぜこうなったのか?
それはわかりません。
ここで、それを突き詰めても仕方ないので、それはしません(笑)
ドゥ・ラ・メールの3番目に、褐藻エキスがきています。
ここが1%の区切りかと思ったりもしますが、水とミネラルオイルだけが主成分とはやや考えにくいです。
おそらくですが、マイクロクリスタリンワックスまでが、1%を超える成分かと推察します。
全成分の見方については、「【化粧品の予備知識】化粧品の全成分表示とそのルール」という記事で書いています。
価格ですが、
ニベアクリーム ¥200-/50g
ドゥ・ラ・メール ¥10800-/15ml
です。
似たような全成分なのに、価格が違いすぎる・・・。
さすが高級化粧品ブランド・・・。
化粧品の中身に詳しくない方は、
- 「褐藻エキス」がそんなに高い成分なのか!
- ニベアクリームが高級化粧品と似た全成分なのに、このお値段、コスパすげー!
などと思う人がいるかも知れませんが・・・。
どちらも間違いです。
確かに、褐藻エキスは化粧品を構成する主成分原料に比べれば、お高いです。
それに1%を超えて配合されているでしょうから、中身の価格が高くなるのはわかります。
わかりますが、高すぎかと思います。ここまでの価格差にはならないと思います。
また、ニベアクリームが高級化粧品と似ており、すごいのではなく、ドゥ・ラ・メールが高すぎるのです。
そもそも、数万円もする価値はないと思っています。
だって、ニベアクリームがあの価格で販売できるんですから。
どうしてこんなにも価格に差が生まれてしまうのか?
理由はいくつかあると思います。
- 容器のコスト
- 広告宣伝費
- 中身を製造するときの製造数
- 中身のお値段
考えればキリがなく、答えはわかりません。
ただ一つ言えるのは、
ドゥ・ラ・メールのクリームが高すぎる!!
ということです。(何回も言い過ぎwww)
この記事のタイトル「高い化粧品が良い・・・わけではない」
その最たる例ではないかなと思っています。
もちろん、高くて良い化粧品もたくさんありますので、全ての高級化粧品を批判してるわけではありません。
最後に
化粧品に限った話ではありませんが、
高い商品=良い商品
という、一種の固定概念があります。
私自身、それに踊らされている毎日かもしれません(笑)
安いからって、いいわけでもありませんが・・・。
100均コスメ、安さの最たる例かと思います。100均コスメについては、「【どうなの?】100均コスメ」という記事で書いています。
また、ドラッグストアコスメについても、書いています。ハトムギ化粧水を例に説明しています。ハトムギコスメについては、「【プチプラコスメ】ハトムギ化粧品って何がそんなに良いの?」という記事で書いています。
どうか皆様は、高い商品に踊らされることなく、ご自身の肌質に合った化粧品を見つけて貰えればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。