あひるの化粧品と戯れる日記

化粧品開発者が化粧品やそれに関する知識、情報などを発信していくブログです。たまに無関係なことも書きます。

【空間除菌は効果アリ??】感染症に付け込んだ商売に注意!

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どうも、あひるです。

新型コロナウイルスは、収まることを知りませんね。

一体いつになったら、マスクなしの生活、自由に飲み行ける、旅行に行ける生活になるのでしょうか。10月頃から規制を緩和?とか言うてますが、大丈夫なのか不安ですね・・・。

感染者や重傷者は増えたり減ったりを、依然として繰り返しています。変異株もいくつ出てくるのやら。そんな不安な生活に付け込んで、よろしくない商品が出ています。

今回は、そんな商品に騙されないために、色々書いていこうかと思います。

 

 

 

今回のポイント!
  • 空間除菌商品は、百害あって一利なし
  • 除菌、抗菌系は、アルコール系が無難
  • 良さげな謳い文句には、疑いの目を!

 

 

様々な殺菌成分と除菌アイテム

新型コロナウイルス感染症の感染爆発が進むに連れて、それに対抗すべく、色んなアイテムが販売されるようになりましたね。

まぁ、昔から存在していた商品もありますが。インフルエンザ向けとして。

ウイルスをやっつけてしまおうっていう商品ですね。では、色々説明していきます。

 

二酸化塩素系

クレベリン

引用元:https://www.seirogan.co.jp/cleverin/cleverin/

二酸化塩素で有名なのは、クレベリンが、一番有名じゃないでしょうか?これ以外の商品は、おそらく二番煎じ感が否めないですね・・・。

二酸化塩素分子による空間除菌を謳っている商品になります。

二酸化塩素分子は、ClO2という化学式で表されます。

二酸化塩素は、菌やウイルスを強力に殺菌する作用を持っています。プールの殺菌などでも使用されています。その場合、水に溶かしてはいますが。

クレベリン、大幸薬品が製造販売されていますが、特許まで取得しているんですね。一般の方からされると、特許を取得されている=すごい、効きそう!みたいなイメージをされることがあるかと思いますが、別にそんなことはないので、勘違いなされないように。

さて、二酸化塩素ですが、確かにウイルスや細菌に効果はあります。ですが、それは一定の条件下のみです。二酸化塩素の濃度や湿度、閉鎖空間であることなどが挙げられます。

実際、大幸薬品が、効果があると謳っている試験内容は、完全閉鎖空間で行っています。

では、実生活で完全閉鎖空間など、あり得るのでしょうか?

読者様は、どう思われますか?

絶対ないですよね・・・。

実生活は、非閉鎖空間なのです。その非閉鎖空間で、二酸化塩素を放出しても、濃度は一定に保てず、抗菌効果など、ほぼ得られません。つまり、ほとんど無意味なのです。

 

逆に、意図的に閉鎖空間を作ったとしましょう。二酸化塩素の濃度も十分になるかと思われますが、その濃度において、もしくは、それ以上の濃度において、人体に対して、影響はないのでしょうか。

影響アリアリです(笑)

ウイルスや細菌にだけしか効かないなんて、そんな都合の良い成分なんて、そうそうないかと思います。

2013年の報告ですが、インフルエンザの感染予防を期待して、二酸化塩素系のゲル化剤(据え置きタイプ)を、2歳の幼児が誤飲したそうです。メトヘモグロビン血症を起こして気管挿管までされた症例が日本小児科学会雑誌に報告されています。空間除菌に使用される二酸化塩素が血中のヘモグロビン(酸素を運んでくれるやつですね)と反応し、異常なヘモグロビン(メトヘモグロビン)を生じさるのです。(※1)ちなみに、医療費は、65万もしたそうで・・・。保険で3割負担だとしても・・・。

2020年では、成人についても報告がありです。成人男性(38歳)がかかりつけ医を受信、飽和酸素度(SpO2)が70%で、緊急入院されたそうです。事情を聞くと、呼吸困難発症の数時間前に自宅で空間除菌製剤(二酸化塩素系)を使用していたことが判明。中毒性メトヘモグロビン血症と診断、10日間程度の入院をされたそうです(※2)

※1:https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/injuryalert/0040.pdf

※2:上月美穂ほか、COVID-19感染予防目的に二酸化塩素空間除菌剤の使用により中毒性メトヘモグロビン血症、日本救急医学会雑誌(2020.11)

ウイルスや細菌から自分を守るつもりで、空間除菌グッズを購入したのに、健康被害にあうなんて、本末転倒もいいところです。

騙されないように注意しましょう!

余談ですが、コロナ禍において、大幸薬品は、保育園、小学校などにクレベリンを寄付、また、病院などにも寄付されておりましたが、専門家(医者)などのツイッターアカウントから複数の避難が挙がっています。それだけ、使用するメリットなく、健康を損なうデメリットが大きいのだと思います。本当に買わない方が良いです。

 

次亜塩素酸系

塩素系漂白剤などに配合されている成分で、殺菌などの効果は十分あります。

ありますが・・・人体に対しては危ない感じです。手や指に対して使用できないのはもちろん、WHOなどは、次亜塩素酸系の空間除菌を推奨していないです。当然、厚生労働省も推奨は全くしていない商品になります。

次亜塩素酸系は、モノの除菌、殺菌として用いられていました(用いた場合は、流水できれいに流すことが推奨されています)が、いつしか、空間除菌などに派生してしまっているのです。

国民生活センターからも、多数の相談が寄せられていることを発表しています。

除菌、抗菌できれば、何でもアリ!的なビジネス

消費者、一般人の不安を煽り、根拠のない、健康被害にさえなりかねない商品を売って儲けようとするビジネス

迷惑極まりないです。

除菌、抗菌、殺菌などの記載がある商品は、まず疑ってみるから始めても良いかもしれません。そのうえで、何が成分として配合されているのか?を確認してみてください。

二酸化塩素や次亜塩素酸系に類する成分ですと、買わない方が無難です。

健康を損ねる可能性が十分にあります。

本当に注意してください。無駄に高い医療費を払うハメになっても、後の祭りですから・・・。

 

アルコール系

アルコール系は、言わなくても既に周知の事実ですよね。

殺菌、抗菌、除菌などの代名詞的な感じかもしれません。

一家に1アルコール製品くらい、今となってはあるのではないでしょうか。

アルコール濃度60〜70%程度が良いとされており、それ以下でも、それ以上でも、効果が落ちるかたちとなります。

アルコール系の商品を買うときは、アルコールの濃度に注意してください。中には、アルコールの濃度が低いものも・・・。逆に100%アルコールみたいなものを買っても良いです。その場合、直接使用するのではなく、60〜70%アルコールになるように薄めて使用してください(作り方はコチラ)。

アルコール100%って、ウイルスや菌に対して、ものすごく効きそうですが、意外と逆で、やや効果が劣ります。さらに、肌に対して、脱水作用と言いましょうか、肌の水と一緒に蒸発してしまい、カッサカサになるんですよ。肌に対して良いことなしです。

ですので、アルコール濃度は60〜70%、水があって、適度な保湿成分(グリセリンなどの多価アルコール類)などが配合されてある商品がベターでベストかなと思います。

個人的には、コロナが流行する前から、除菌ジェルとして販売されている、手ピカジェルシリーズが好みです。アルコール濃度も十分で、保湿剤も配合されています。携帯しやすいサイズも販売されているので、助かります。コロナ発生当初は、売れに売れて、売り切れ続出してましたね・・・。

 

 

 合わせて読みたい

www.ahiru-nonnbiri-blog.work

 

水酸化カルシウム(HSSP)

これは比較的新しい除菌系成分です。まだまだ認知度は低めかなと思います。

約1年前に記事にさせてもらいましたが、どれだけ広まったことやら・・・(全く広まってないよね)。

水酸化カルシウム、化学式はCa(OH)2。貝殻を燃焼させて得られる主成分は酸化カルシウム(化学式はCaO)です。酸化カルシウムが水と反応することで得られるのが、水酸化カルシウムです。

また、用いられている貝殻は、ホタテの貝殻です。大量に廃棄される貝殻を再利用してるんですね。SDGsに沿っている感じです。

こうして得られた水酸化カルシウムは、細菌やウイルスに対して強力な殺菌作用を持ちます。

水酸化カルシウムを用いた除菌アイテムは、ママベビー 除菌ミストスプレーとして、販売されています。詳しくは、この記事をご覧いただければ幸いです。

 

 

 

余談ですが、

外に吊るしたりする、空間虫よけも意味ないです・・・。

消費者庁からも注意喚起が出てました。

そりゃそうですよ。外に吊るすだけで、虫が来なくなりますか?そんなことないですよね・・・。閉鎖空間ならいざ知らず、外ですから、風もあるわけで・・・。

虫が嫌がる成分を有効濃度、保てるわけがないのです。

ですが、結構みなさん、購入して吊るしてますよね・・・。

まぁ、気持ちはわかるんですけどね。健康には十分ご注意を。

 

 

 

最後に

空間除菌などの、抗菌、抗ウイルス系の商品、成分について解説してみました。

どうでしょう?ご自宅に、健康を損ない兼ねない商品、置いてませんでしょうか?

可能であれば、さっさと廃棄することをオススメします。

アルコール製剤が一番簡単に入手しやすく、値段もお手頃かなと思います。

わざわざお高い除菌商品を購入する必要はないのです。

高いもの買って、健康被害にあって、高い治療費を取られたんじゃ、目も当てられない。一体何やってんだか・・・です。

この辺りは残念ながら、自分の身は自分で守るしかありませんので、読者の皆様、十分のお気をつけください。本当に。

 

他にも健康を損ない兼ねないことに関して、記事にしています。よければ御覧ください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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